2021夏。ウイーン移住への記録 第25回
2021.04.08
オーベルジュメソンの経営を、
まったくの素人から夫婦で始めて19年が経ちます。
そんな僕たち夫婦が2021年夏、
ウイーンへ移住し、新たな仕事をはじめます。
この連載は、移住までの顛末を記録していきます。
「今の暮らしを変えたい!」なんていう希望をお持ちの方々に、
なにかのお役に立てればとリアルタイムに書いていきます。
ちなみに移住までは、夫婦ともメソンで仕事をしております。
その後のオーベルジュメソンの経営は、わたしたちの長女が引き継ぎます。
(このブログはあくまで夫の観点から書いていきます。
妻の観点は直接お聞きください・笑)
──────────────────────────────
ドイツ語検定の合格で、「定住許可申請の資格を得た」と書きましたが、
正確にはもう一つありました。
そのために滋賀県警本部を訪れます。
日本でいうと「無犯罪証明書」と呼ばれるもの。
こういう証明書の存在を知りませんでした。
これがないと必要最低限の申請書類がそろいません。
日本で犯罪歴があってもパスポートによる入国は認められるのでしょう。
しかし、それよりも長期の定住は認めないということなのだと思います。
申請書類を整え、滋賀県警本部へ。
案内されたのは、「鑑識課」。
指紋をとる必要からなのでしょうと、担当の女性はおっしゃっていました。
パスポートで本人確認を終えてから、指紋をとる機械ですべての指紋を採取されます。
(この指紋は照合後、すべて破棄されますという説明がありました)
この指紋を警察庁で照合されて、過去の犯罪歴と照合が行われるようです。
「無犯罪」という証明が、どんなレベルでおこなわれるのかわかりません。
これまで、妻も含め交通違反の経験はあり、
警察と無関係に生きてこられたわけではありません。
なんとなく、どきどきしながら結果を待つしかありません。
4日ほど後、「証明書ができました」という電話。
すぐに警察本部へ。
この証明書、用途は定住許可関連での用途がほとんどなので、
5か国語で証明されるもの。
日本語、英語、フランス語、スペイン語、ドイツ語で併記され、
厳封されて発行されます。
(封を開けたら、それで証明は無効になるので内容はわかりません)
定住許可の申請書類は、すべてドイツ語か英語に翻訳せよ、
という条件がありますが、この書類は翻訳の必要がなさそうです。
(でも、何が「証明」されているのかはわかりません)
受け取ってそのまま、郵便局へ。
私たちの申請書・戸籍謄本とともに、日本の外務省へ送ります。
定住申請の添付書類のためには、
自治体や警察が発行した書類でも、
さらに外務省の認証・アポスティーユというものが必要らしいのです。
さて、同時に進めているのは、ぼくの「大学卒業証明書」の申請。
大学のサイトを見ると、言語が日本語か英語かのチョイスができ、
英語をチョイスをして申請。
もう一つは、「婚姻証明書」。
これは、妻の申請に必要な書類なので、妻に情報収集を任せます。
申請書・戸籍謄本・パスポートを添付書類にして、メールを送信。
あて先は、在日オーストリア大使館。
「どうして僕たちの婚姻証明を、オーストリア政府が証明するのか?」と疑問を持っていましたが、
「これは、在オーストリア日本大使館の仕事です」と返信。(笑)
「どうして、僕たちの婚姻証明を在オーストリア日本大使館がするのか?」は、
不明のまま在オーストリア日本大使館へ再送信。
どうなることやら。
まだまだ、書類揃えは続きます。