2021夏。ウイーン移住への記録 第26回
2021.04.25
オーベルジュメソンの経営を、
まったくの素人から夫婦で始めて19年が経ちます。
そんな僕たち夫婦が2021年夏、
ウイーンへ移住し、新たな仕事をはじめます。
この連載は、移住までの顛末を記録していきます。
「今の暮らしを変えたい!」なんていう希望をお持ちの方々に、
なにかのお役に立てればとリアルタイムに書いていきます。
ちなみに移住までは、夫婦ともメソンで仕事をしております。
その後のオーベルジュメソンの経営は、わたしたちの長女が引き継ぎます。
(このブログはあくまで夫の観点から書いていきます。
妻の観点は直接お聞きください・笑)
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2021.04.24に、ようやく私たちの申請書類がほぼそろい、書類一式がウイーンへ旅立ちました。
ウイーンで、代理人役をつとめていただける人の元に届き、5月初旬にオーストリア当局へ提出される予定です。
最も厚い壁だった、私たちの仕事をどう見つけるか?についての情報が届いたのが昨年の4月。その情報をどう実現させ、定住許可申請に至れるのか、を必死に手繰りよせてきた1年でした。
今回送付したのは、
申請書
戸籍謄本
パスポート コピー
無犯罪証明書 原本(アポスティーユ付)
写真
Application letter
Work Experience
英語A2 合格証明書
ドイツ語A1 合格証明書
預金残高証明(英語)
大学卒業証明(英語)
妻用は、
申請書
戸籍謄本コピー
パスポートコピー
ドイツ語A1合格証明
預金残高証明(英語)
無犯罪証明書(アポスティーユ付)
写真
これ以外に、戸籍謄本(アポスティーユ付)をオーストリアの政府公認の翻訳人による翻訳は、直接ウイーンの申請代理人役を務めていただく方へ直送。ウイーンでの住居と健康保険に関わる証明は現地で手配済み。
あとは、申請窓口でどんな対応が出てくるのかで、すぐに対応できるように心構えをしておくということになります。
一つ一つの書類には、それぞれ長~い物語があります。
それを全部書くことが、このブログの使命ではありますが、
(それなりには書いてきました)
書いてないところは今後の気分に委ねます。
最近、直面した出来事を一つ。
ウイーン在住のオーストリア政府公認の翻訳者の方に、アポスティーユ付の戸籍謄本の翻訳を依頼しました。
素早い対応をいただける方で、原本をスキャンしたものをLINEでお送りするだけで、作業自体は進行いただけます。依頼内容や見積もり、翻訳原本の送付など、すべてがLINE、しかもすべて日本語でOKです。
依頼した仕事は完了します。
報酬の送金の段になって、私たちが日本の「マイナンバーカード」を保有しているかどうか、が決定的な役割を果たしているのが判明します。
日本から外国の口座へ送金するには、様々な方法があります。
ネットだけで済む方法もあり、中には当日の円/ユーロのレートよりも、送金手数料を含んでも送金額が低く済んでしまうサイトも存在します。(どうしてそんなサイトが存在するのかわかりませんが)
日本の銀行系のサイトは、レートが悪い上に、送金手数料が数千円かかります。
今回の翻訳の報酬は、約130ユーロ。現在は1ユーロ/130円程度ですから、16,000~17,000円程度の送金です。
とあるサイトで送金手続きを進めていくと、最後に送金元の数種類の本人確認書類の写真を送付することを求められます。
残念ながら、マイナンバーカードをつくってません。
これ以上すすめません。
これまではほとんど関心がありませんでしたが、すぐに発行手続き。
(スマホで完結できます)
サイトには、発行まで約1か月かかります、と。
翻訳者には、事情をつたえて送金を待ってもらいます。
そういえば、ウイーンで銀行口座をつくる際も、日本のマイナンバーカードの提示が求められるという、ブログを見たことがあります。
これがないと、国内よりも国外に対して、信用が得られないのかもしれません。
さて、今回の申請にあたって自分で作成した書類の一つに、「職務経歴書」(Work Experience)があります。日本では、外資系企業などへ応募する際に作成を求められるものです。
単に、自分が働いてきた会社の羅列ではなく、この会社ではこのポジションで、こういう仕事をして、こういう成果をあげ、こういう能力を身につけてきた。だから、あなたの会社の募集にぴったりなんだ。というアピールの場です。
これをなぜ政府に提出するのか?国内の雇用の機会を、国外の人間に奪われることを予防するためだといわれています。
つまり、申請者側からすれば、自分のような経歴・能力を持った人間は、オーストリアにはいないんだということをアピールする必要があるわけです。(企業の駐在員は別枠)
かなりハードルは高い。
すべての提出書類は、英語またはドイツ語での作成・翻訳が求められますから、英語で作成します。
日本でも外資系企業に機会が出てきているため、「職務経歴書 英語」などのワードで検索すると、アドバイスをくれるサイトがみつかります。
記載すべき項目は、
1 Personal Information(連絡先など個人の情報)
2 Sumally(要約)
3 Objectives(希望職種)
4 Work Experience(職務経歴)
5 Education(学歴)
6 Qualifications / Skills(資格/能力)
などと書かれれています。
決まったフォーマットがないとはいえ、参考になるものがないと書きだしづらいため、ちゃんと例文付きのフォーマットを準備してくれているサイトをみつけます。
今回は例文付きフォーマットを、自分の情報に書き換えていく方法で、書類をつくります。
A4枚で簡潔に、というアドバイスにしたがって、これだけのものです。
(これは最終的に提出したものではありません)
自分のやってきたことを、アピール用に変換しながら、日本語で文章をつくり、翻訳サイトで英語に変換。変換された英文が訴えたい内容になっていなければ、日本語を作り直す。そして、サポートチームに内容や、英語のレベルをチェックしてもらい、Letterを仕上げます。
さて、これらの書類は5月の初めに、オーストリア政府に提出されます。
その反応、結果はいかに。