ええかげん論
2023.07.21
「コロナ、政治、気候…不安は尽きねどもまずは日常を整える。その智恵がここに。正解は、いつも同じではない。けれど、自分のコンディションを整え、「今・ここ」を感じていれば、おのずと「ある一点」がわかるようになる。料理から、そして保守や仏教の思想から、それぞれに「ええかげん」を探求してきた二人による、自立して豊かに生きるための「ええかげん」論。」
(ミシマ社「本の詳細」より)
料理評論家の土井善晴さんと、思想家の中島岳志さんによる対談形式の本です。
テレビに出演されていた時の、朗らかな笑顔と関西弁が印象的だった、土井善晴さん。
どんなことを考えながらお料理をされるのだろうということが気になって手に取ってみました。
本の中で目に留まったのは、こんな言葉でした。
「料理する人は、日頃忙しい、学校や会社に行ってはる人たちに、「春になったよ」って知らせてあげられるということですね。」
私はメソンの中で「料理をする人」ではないけれど、「新しい季節の訪れを感じてもらう」ということは、
お客様に対するおもてなしの一つなのではないかなと思いました。
それは、都会にあるホテルよりも、田舎にあるオーベルジュの方がきっと得意な分野だと思います。
例えば今、メソン周辺をお散歩していると、だんだん日が長くなっていく中で、カエルの大合唱が鳴り響き、梅雨がそろそろ終わるのかなー?と思わせてくれます。
私たちが日常で感じている季節を、お客様にも感じていただくには、どんな事が出来るのか、そんな想いを大切にしながら、暑い夏を迎えたいと思います。
(今回の写真は季節感が出るよう、屋外で撮ってみました。
私は写真を撮ることが好きなので、まずは写真から、皆さんに季節を感じてもらえたら、と思います。)