これもメソンの一部です。
2019.05.16
上田次郎・著 学研
「読む」ことよりも、まず「買う」こと、
ここに「ある」ことに意味がある本がある、と思う。
この本は、ぼくにとってまさにそうだった。
買った時点で「たぶん読まないだろう」と思っていた。
やっぱり今でも読んでないし、
これからも読まないだろう。
堤幸彦監督による2000年から14年間にわたる、
ドラマ・映画によるシリーズ「トリック」。
登場人物である超常現象研究家・上田次郎氏(阿部寛)による
生い立ち、教授になる道のりが書かれているらしい。
(私は知らない…)
このシリーズ。
1955年生まれ、名古屋育ちの堤監督の、
その世代と育ち丸出しの独自のギャグが次々繰り出されながら、
えせ超常現象による事件が解決されていく物語。
10歳ほど年下ながら、名古屋周辺育ちの僕にはぴったりの
「自分のなかにも眠っている」おもしろなセンスながら、
その「おかしさ」は子供世代にもとても新鮮に映っていたようだ。
誰かの家を訪れた時、
本棚をみると、その人の頭の中を覗いてみたようでおもしろい。
メソンのライブラリーも、
基本的に私たちが読もうと買った本が並んでいるので、
そんなふうに興味をもってながめていただいても
間違いはない。
だからこそ、「どんと来い、超常現象」はここにあることが必要なのだ。
ほかの本には表現できない、
私たちの、ある側面が確実に表現されているのだ。
何年たっても、読まないけど(笑)。